万が一、糖尿病による視力低下が進行してしまった場合でも、適切な治療を受けることで進行を食い止めることが可能です。ここでは、主な治療法をいくつか紹介します。
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1. 血糖値と血圧のコントロール:
糖尿病による視力低下が発症した場合、まずは血糖値と血圧のコントロールが最優先されます。これにより、網膜症や黄斑浮腫の進行を抑えることが可能です。インスリン療法や糖尿病薬の調整、降圧薬の使用を通じて、全身の健康管理が重要になります。 -
2. レーザー治療:
糖尿病性網膜症が進行した場合、レーザー治療が行われることがあります。レーザーで網膜の異常な血管を焼き固めることで、出血や浮腫の進行を防ぐことができます。これにより、視力の急激な低下を抑えることが可能です。 -
3. 眼内注射療法:
糖尿病性黄斑浮腫などには、抗VEGF薬やステロイドを眼内に注射する治療法が効果的です。これにより、腫れを抑え、視力を維持・改善することが期待できます。眼内注射は定期的に行う必要がある場合もありますが、効果が高い治療法です。 -
4. 白内障手術:
糖尿病患者に多い白内障は、手術で治療が可能です。白内障が進行し、日常生活に支障をきたす場合は、水晶体を取り除き、人工のレンズに置き換える手術が行われます。視力が回復することが期待されますが、網膜症が進行している場合は、注意が必要です。