橋本病とは?
橋本病は、早期診断と適切な治療を行うことで、甲状腺ホルモンの不足を補い、症状を抑えることが可能です。当院では、橋本病の診断や治療を専門的に行い、患者様一人ひとりに最適な治療プランを提供しています。
橋本病は遺伝するのか?
橋本病が遺伝する可能性については、多くの研究が行われています。結論から言うと、橋本病には遺伝的要因が関与していると考えられていますが、必ずしも親から子に直接遺伝するわけではありません。家族に橋本病やその他の自己免疫疾患を持つ人がいる場合、その家系の中で自己免疫疾患が発症しやすい傾向がありますが、環境要因や生活習慣なども影響を与えるため、発症のリスクは個々の状況によって異なります。
遺伝的要因の影響を受けやすい人であっても、橋本病が必ずしも発症するわけではないため、予防や早期発見が重要です。当院では、甲状腺機能や家族歴に基づいて、橋本病のリスクを評価し、必要な検査や治療を提供しています。
橋本病と他の自己免疫疾患の関係
橋本病は自己免疫疾患の一種であり、他の自己免疫疾患との関連性が指摘されています。自己免疫疾患とは、体の免疫システムが誤って自分の組織を攻撃することで発症する疾患です。橋本病を持つ人は、1型糖尿病、リウマチ、セリアック病など、他の自己免疫疾患を発症するリスクが高まることが知られています。
自己免疫疾患が家族にある場合、橋本病を発症する可能性も高くなることがあり、遺伝的要因が背景にあると考えられています。こうした関連性を考慮して、当院では患者様の家族歴や他の疾患を総合的に評価し、必要に応じて予防的な措置や早期治療を行います。
当院での橋本病の検査と診断
当院では、橋本病の早期発見と治療に力を入れており、専門的な検査を通じて甲状腺の状態を詳細に評価しています。以下は、当院で行う橋本病の診断に関する一般的な流れです:
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問診と家族歴の確認
患者様の症状や家族歴を詳しくお伺いし、橋本病や他の自己免疫疾患のリスクを評価します。特に、家族に自己免疫疾患を持つ方がいる場合、そのリスクについても詳しく説明します。 -
血液検査による自己抗体の測定
橋本病の診断には、血液検査で甲状腺自己抗体(抗TPO抗体や抗サイログロブリン抗体)の有無を確認します。これにより、自己免疫反応が甲状腺に影響を与えているかどうかを判断します。 -
甲状腺機能の評価
甲状腺ホルモン(TSH、FT4など)のレベルを測定し、甲状腺の機能が低下しているかどうかを確認します。甲状腺機能低下症の兆候がある場合、適切な治療を早期に開始します。 -
超音波検査
甲状腺のサイズや形状を確認するために、超音波検査を行います。甲状腺が腫れている、結節があるなどの異常が確認された場合、さらに詳しい評価を行います。
当院での橋本病の治療
橋本病は慢性的な疾患ですが、適切な治療を受けることで、症状をコントロールし、日常生活を快適に過ごすことができます。当院では、患者様一人ひとりの病状に合わせた治療計画を提供し、安心して治療を続けていただけるようサポートしています。
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甲状腺ホルモン補充療法
橋本病によって甲状腺ホルモンが不足している場合、レボチロキシン(チラーヂン)という甲状腺ホルモン補充薬を使用して、ホルモンバランスを整えます。定期的な血液検査を通じて、ホルモンレベルを確認し、最適な用量を調整します。 -
定期的なフォローアップ
橋本病の治療は長期間にわたるため、定期的な診察と検査が必要です。当院では、患者様の症状や治療効果を継続的にモニタリングし、必要に応じて治療プランを見直します。 -
ライフスタイルに合わせたアドバイス
橋本病の治療だけでなく、食事や運動、ストレス管理など、生活習慣の改善も大切です。当院では、患者様のライフスタイルに合わせたアドバイスを提供し、より健康的な生活をサポートします。
当院では、橋本病や他の甲状腺疾患に関する専門的な診療を行い、患者様が安心して治療を受けられるよう努めています。橋本病の症状が気になる方、家族に自己免疫疾患をお持ちの方は、ぜひ当院にご相談ください。
監修者プロフィール
院長 山田 朋英 (Tomohide Yamada)
医学博士 (東京大学)
山田院長は、糖尿病・甲状腺・内分泌内科の専門医であり、東京大学で医学博士号を取得しています。東大病院での指導医としての経験や、マンチェスター大学、キングスカレッジロンドンでの客員教授としての国際的な研究経験を持ち、生まれ故郷の蒲田でクリニックを開院しました。
資格・専門性
日本糖尿病学会認定 糖尿病専門医・研修指導医
日本内科学会 総合内科専門医
豊富な臨床と研究の経験を活かし、糖尿病や甲状腺疾患における最新の治療を提供しています。