甲状腺腫瘍と腫瘍マーカー

甲状腺腫瘍とは

「甲状腺に腫瘍があるかもしれない」と聞くと、不安になることがありますよね。でも大丈夫です。このページでは、甲状腺腫瘍と、それを調べるための「腫瘍マーカー」についてわかりやすく説明します。

甲状腺腫瘍とは、甲状腺にできるしこりのことです。このしこりが良性(体に害がないもの)であることもあれば、悪性(がんの可能性があるもの)であることもあります。でも、甲状腺腫瘍が見つかっても、すぐに心配しすぎる必要はありません。多くの甲状腺腫瘍は良性だからです。たとえるなら、甲状腺に「小さなこぶ」ができるようなものです。このこぶが問題を起こすかどうかは、詳しく調べてみないとわからないのです。

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腫瘍マーカーとは

腫瘍マーカーは、血液の中にある「がんの手がかり」を探す検査です。もし体の中にがんがあれば、そのがんが作る特別な物質が血液の中に出てくることがあります。腫瘍マーカーは、この特別な物質を見つけることで、がんの有無をチェックします。

たとえるなら、腫瘍マーカーは「がんを探す探偵」のようなものです。探偵が手がかりを見つけたら、その情報をもとに詳しい検査が行われます。

甲状腺腫瘍に関連する3つの腫瘍マーカー

甲状腺に腫瘍が見つかったとき、どんな種類の腫瘍かを調べるために、特定の腫瘍マーカーを使います。甲状腺腫瘍に関係する代表的な腫瘍マーカーを3つご紹介します。

 

サイログロブリン

サイログロブリンは、甲状腺が正常に働いているときに作られるタンパク質です。この数値が高くなると、甲状腺に何か問題があるかもしれないと考えられます。特に、甲状腺がんの治療後にサイログロブリンが上がると、がんが再発している可能性があります。たとえるなら、サイログロブリンは「甲状腺の健康状態をチェックする信号」のようなもので、信号が赤くなると、甲状腺に注意が必要です。

カルシトニン

カルシトニンは、甲状腺の「C細胞」という細胞から作られるホルモンで、体のカルシウムの量を調整しています。このカルシトニンが高くなると、特定の甲状腺がん(髄様がん)が疑われます。髄様がんがある場合、カルシトニンの数値が大きく上がることがあります。たとえるなら、カルシトニンは「髄様がんを探す特別な探知機」のようなもので、探知機が反応するとがんの可能性があります。

CEA(がん胎児性抗原)

CEAは、いろいろな種類のがんで高くなる腫瘍マーカーです。甲状腺髄様がんの場合、カルシトニンと一緒にCEAの数値が高くなることがよくあります。このため、CEAはがんの進行具合を見張るためにも使われます。たとえるなら、CEAは「がんが活動しているかどうかを見張るセンサー」のようなものです

甲状腺腫瘍の診断と治療

甲状腺に腫瘍が見つかった場合、エコー検査や細胞診(しこりの中から細胞をとって調べる検査)などで詳しく調べます。もし腫瘍が良性であれば、特に治療が必要ないこともありますが、悪性(がん)の場合は手術などの治療が必要です。

たとえるなら、甲状腺腫瘍の診断は「問題があるかどうかを詳しく調べる探偵調査」のようなもので、必要な場合にのみ対処するイメージです。

当院での甲状腺腫瘍の検査と治療

甲状腺に腫瘍が見つかっても、すぐに心配する必要はありません。腫瘍マーカー検査をはじめ、詳しい検査を行うことで、適切な対処ができます。当院では、甲状腺に関する検査や治療を専門的に行っていますので、甲状腺のことで不安がある方は、ぜひご相談ください。

当院では、甲状腺腫瘍の診断に必要な検査を行っています。エコー検査や腫瘍マーカー検査を通じて、甲状腺の状態をしっかりと確認します。特に、サイログロブリン、カルシトニン、CEAなどの腫瘍マーカーを調べ、必要な治療を提案します。安心して治療を進められるようサポートいたします。

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