答え
採血管にはそれぞれ役割があります。
今回は当院で使用している代表的な2つの採血管を紹介します。
◎生化学用の採血管(当院は茶色の採血管)→血清分離剤という白い塊のようなものが入っている採血管です。これで肝機能、腎機能、電解質などを調べることができます。
◎EDTA入り採血管(当院は紫の採血管)→EDTAという結晶のようなものが採血管内に入っています。白血球数や貧血などが調べられます。EDTAは血中のカルシウムイオンを不活化することで血液の凝固を阻止しているキレート剤です。採血直後すぐに採血管を転倒混和する場面が見られますが、EDTAと血液をよく混ぜ、血液が凝固しないようにしています。
活性中心にZnなど金属イオンを必要とするALPなどの項目はEDTAとキレートされてしまい検査値は低く出るので注意が必要です。
わからないときは臨床検査技師さんに聞いてみましょう。
つづく。
採血時に複数の色の違う採血管を使うのはどうしてでしょうか?甲状腺・糖尿病代謝の臨床検査その4
2023.03.28